トイレのタンクに水がたまらない原因と解消方法 -かながわ水道職人 -神奈川県の水道修理、お風呂、トイレ、台所の排水管のつまり修理

はじめにトイレのタンクの修理を開始する上で、確かめておくことがあります。それは、断水の確認です。

近隣で水道工事をしていたり、集合住宅であれば、点検で断水ということもあります。手始めに、他のカランから水が出るかを確かめましょう。トラブルなく水が出れば、トイレ自体の不具合であるといえます。

トイレのタンク内に水がたまらない主な原因は、以下の5つです。

・水道管の不具合
・ボールタップの問題
・ダイヤフラムの老朽化
・フィルターやストレーナーの目づまり
・フロートバルブの老朽化や損壊

水道管の不具合
トイレの他でも水が出ないときは、水道管の不具合の場合があります。水道管不具合の事例は以下の通りです。

・水道管の工事に伴う一時的断水
・土地内の水道管損傷
・水道管の凍りつき

水道管の工事に伴う一時的な断水や冬期の水道管の凍りつき問題については、工事の完了や解凍を待つのが1番の方法です。

土地内の水道管損傷については、専門業者による配管の工事が必要になりますが、各業者により費用額が違うので、相見積りをしておくことをおすすめします。

ボールタップの問題
他の箇所から水が出ているのに、トイレのタンク内に水が中々たまらないという場合は、ボールタップが不具合を起こしていないか確かめましょう。

ボールタップが不具合を起こしているか確かめる方法は、浮き球をやや下げてみることです。浮き球を下げても、水が出てこないときはボールタップの不具合の可能性が高いです。

一方、浮き球を下げたら水が出たときは、浮き球自体に問題が生じている場合があります。

自分で取り替えるならボールタップ丸ごと買い替えがスムーズ
浮き球単一で取り替えるとき、使用中のボールタップのサイズに適した浮き球を自分で確認して購入する必要がありますが、買い間違えしてしまうこともしばしばあります。

ボールタップ丸ごと取り替えは、少し手間がかかりますが、さほど難しい作業ではありません。

ダイヤフラムの老朽化
ボールタップの一部分である、ダイヤフラムが老朽化すると、ダイヤフラムが上がらなくなって、水が正しく出ない問題が生じるようになります。

ダイヤフラムは多くのボールタップにあるわけではなく、主に大手製品メーカーの純正パーツで見受けられます。

ダイヤフラムが壊れている場合の症状
ダイヤフラムの上側（浮き球根元の上部）から噴水している場合は、ダイヤフラムが壊れているので取り替えが必要になります。

ただ、噴水していなくても壊れている場合もあるので、基準として、5年以上使っているトイレで水がたまらないことがあったら、一度、取り替えも検討しましょう。

フィルターやストレーナーの目づまり
タンク方式トイレのケースでは、以下の箇所にフィルターとストレーナーが付属されています。

・止水栓にフィルター
・給水管とボールタップつなぎ目の袋ナット下部にストレーナー

フィルターとストレーナーは、両者とも水道水に含まれる不純物を受け止める仕組みになっているので、この部分にゴミが蓄積されることで、水がタンク内部に貯水されなくなることがあります。

フィルターとストレーナーの目づまりは、自分で清掃をして解消できます。

フロートバルブの老朽化や損壊
フロートバルブはゴム製品なので、数年使うとゴムが硬直し萎んでしまいます。
フロートバルブが萎むと、タンクとバルブとの間に空間が生じて、タンク内部の水が便器内に漏れていく現象が発生します。

この場合、タンク内部に新鮮な水が流れてきても、便器に水漏れしてしまいます。なので、ずっと水がたまらないという問題につながります。

フロートバルブに触れて指が黒くなったら取り替えのサイン
フロートバルブの取り替え目安は、フロートバルブに触れて、指が黒くなったら取り替えのサインです。

ここでは、ボールタップの問題・ダイヤフラムの老朽化に応じた修理方法を紹介します。

はじめに、ボールタップの問題の場合です。

ボールタップは、トイレのタンク、給水管・手洗い管の位置によってタイプが違ってきます。

使用中のトイレに適していないタイプのボールタップだと、給水管や手洗い管にボールタップの管が達しないといったことが起こり、設置できないので注意してください。

パーツ選びのときは、トイレのタンクの種類や給水管・手洗い管の位置を確かめ、取り替え可能なボールタップのタイプを見極めておきましょう。

取り替え手順は以下の通りです。

・トイレの止水栓を閉め、レバーで水を流してタンク内の水抜きをする
・タンクのフタを上に持ち上げ、手洗い管と補助水管の両方をボールタップから切り離す
・タンク・止水栓の各箇所にあるナットをゆるめ、給水管を外す
・タンクの外側部分についているナットをゆるめて、ボールタップを外す
・新品のボールタップのつなぎ目にパッキンをつける
・ボールタップを付けて、タンクとのつなぎ目にパッキン、ナットをつけてからレンチで固定
・タンク側・止水栓側の各箇所のナットを付けて、ボールタップと給水管をつなぐ
・手洗い管・補助水管を付けなおす。
・タンクのふたを元通りにする
・止水栓を開けて水を流し、水漏れチェック後、問題なければ完了

次にダイヤフラムの老朽化の場合です。

ダイヤフラムの老朽化の際は、外して清掃して戻すと、一旦症状が改善される場合もあります。しかし、ダイヤフラムは経年で老朽化するものです。新品でも1,000円弱で購入できますし、原則、新品のダイヤフラムと取り替えるようにしましょう。

ホームセンターではなかなか取り替え用パーツが購入できない場合もあるので、オンラインで購入しましょう。届くまでにトイレを使用したい場合は、近所の製品メーカー店舗にストックがあるか確かめて受け取りに行けば、当日中に修理を終えられます。

取り替え手順は以下の通りです。

・トイレの止水栓を右側に回して、水を止める
・トイレのタンクのフタを開ける
・浮き球を取り外す
・ボールタップを押さえて、ボールタップのナットを左側に回して取り外す
・ダイヤフラムを上方向に持ち上げて外す
・新品のダイヤフラムに取り替える

プラスチック箇所とゴム部分がとれてしまったときは、針金をゴムにある小さい穴に通して組み立てます。取り付けする際は向きに注意しましょう。

・ボールタップのナット・浮き球の順に元通りにする
・トイレタンク内のフタを元通りにし、止水栓を左側に回して水を出す
・レバーを回して、トイレタンク内に水が給水されるか、水が溜まったら止まるかを確かめる

以上2つの修理方法で解消しなかったときは、専門業者に依頼することをおすすめします。考えられるのは、止水栓の目詰まりといった原因ですが、素人が止水栓の取り替え作業をすると、後から水漏れの発生原因になったりします。よって、あまりおすすめできません。

この記事では、トイレのタンクに水がたまらない原因と解消方法について解説してきました。タンク内のパーツ取り替えや給水管まわりのフィルター清掃で解消する場合もあれば、水道管自体の修理が必要な場合もあります。

専門業者に依頼する場合、複数社から見積りを取っておくと相場が分かり安心です。