コラム
トイレ
トイレの増設は簡単?増設するメリットや問題点は?
家族が多い場合、トイレがひとつだと不便に感じることは多いはず。あと1つ欲しいと考えることもあるでしょう。しかし、簡単にトイレを増設することが可能なのでしょうか。
この記事では、トイレを増設する際にぶつかる問題点や増設することで得られるメリットを取り上げます。トイレの増設を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
トイレを増設するメリットとは
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トイレを増設することには、どんなメリットがあるのでしょうか。主に3つのメリットがあります。
自由にトイレを使える
家族が多い家庭では、行きたい時間にトイレを使用できないことも多々あります。
出勤・通学前の時間は、とくにトイレは混み合います。誰かひとりが使用していると、あっという間にトイレ待ちの列ができることも。
また、2階建ての一軒家では、1階のみにトイレが設置してあるとトイレまでの距離が長く感じることもあります。トイレに行く度に、階段を上り下りしなければいけません。トイレを増設することで、これらの不自由が少なくなること間違いありません。
二世帯住宅でも安心
二世帯住宅で暮らしている場合、世帯ごとにトイレを使用する時間が違うことがあります。
高齢者は、夜中にトイレに起きたり早朝に利用することも多いものです。働き盛りの子ども世代は、夜遅くに帰ってきてトイレを使うことがあるかもしれません。
家族を起こしてしまわないか心配になることもあるでしょう。世帯ごとにトイレが設置すると、そのような心配はなくなります。
高齢者にとって安心
足腰が弱っている高齢者にとって、トイレに行くこと自体、大変なことがあります。
自分の部屋からトイレの場所まで離れていることが負担になることも。高齢者の部屋の近くにトイレを増設すると、不便さを解消でき負担の軽減にもつながります。
トイレを増設する際の問題点
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メリットがたくさんあるトイレの増設。しかし、トイレを増設する際にいくつかの問題点があります。まず、トイレの増設にはある程度のスペースが必要です。最小サイズであれば、0.4坪〜1畳ほどの約1㎡のスペースが必要になります。1畳サイズは、畳1枚分の広さです。
もし、トイレを増設したいと思った場合には、自宅にどれくらいのデッドスペースがあるかチェックしてください。また、トイレの配管を設置するために、床下に一定の勾配を確保しなければなりません。場合によっては、床のかさ上げ等が必要になることも。充分な勾配を確保できないときは、トイレの増設自体が難しくなることもあり得ます。
2階にトイレを増設したい時にも、問題点があります。
2階にトイレを増設する際には、給排水管の長さ・位置・水圧が非常に重要です。トイレを設置したいスペースが、1階のトイレの真上にある場合は、給排水管を真上に伸ばすだけなので大幅に工事費用が高くなることはありません。しかし、屋内配管を新設したり外壁を経由して給排水管を延ばす場合、工事日数や工事費用が相場より多くかかってしまいます。
また、通常のタンクより水圧が低いタンクレストイレを設置してしまうと、水が思うように流れないという不具合が生じるので注意してください。さらに、寝室に近い場所にトイレを増設する場合には、臭い・防音対策を万全にしておくことがおすすめです。
部屋から近く、夜中でも行けるようにと設置したのはいいものの、ドアを開け閉めする音や水の流れが同室の人まで聞こえるといった問題も生じ得ます。壁を厚くしたり防音ドアを使うことで、トイレの防音効果を高めていきましょう。
部屋から近い場所にトイレがあると、臭いも気になるもの。消臭効果のある便器を使用したりして、トイレを設置する前に臭い対策を万全にしておくことをおすすめします。加えて、トイレを設置する場所にも注意が必要です。階段を上がってすぐの場所は、トイレを設置場所としてはピッタリですが、階段から誤って転落する危険性もあります。
夜中に利用する時でも、足元が暗くならないように人感センサー付きの足元照明を付けておくことをおすすめします。外開きでなく、引き戸にすることで安全性を高めることもできるでしょう。
SFAポンプを使えば簡単に増設できる
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トイレを増設したいと思っても設置場所に制約があるため、なかなか増設できないという人も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、SFAポンプを使ったトイレの増設です。
SFAポンプとは、フランスのSFAという会社が作る排水圧送(粉砕)ポンプのこと。海外ではライフスタイルの変化に応じて、トイレやバスルームを増設することも珍しくありません。そこでよく使用されるのがSFAポンプです。
子ども部屋やゲストルームなどの横にSFAポンプを利用してトイレを増設することが可能です。
ちょっとしたリフォームに便利なSFAポンプですが、最近では日本でも多く使用されるようになってきました。
SFAポンプの幅は、30〜50cm程度。小型なポンプですが、強力な汚水排出力を持っているポンプユニットです。ポンプと排水マスをパイプで接続して水を流すため、排水管が必要なく、床面へ工事しなくとも排水を上に圧送してくれます。
往来のトイレ増設では、排水に使用するパイプの太さは75mm必要といわれていました。しかし、SFAポンプの場合は、20〜35mm径の細さのパイプで充分です。強力な水圧で排水を流せるため、勾配を気にする必要なく、今まででは難しかった場所でのトイレ設置も可能になっています。
押し入れのような元から水回り設備のないスペースであっても、水洗トイレを設置できるようになるのです。トイレの費用を抑えつつ簡単に増設したい人におすすめです。
SFAポンプを使用したリフォーム期間と費用
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SFAポンプを使用してトイレリフォームする場合、気になるのがリフォーム期間と費用です。
通常の個室トイレをもう1つ設置する場合は、大掛かりな給排水の廷伸工事や電気配線、床材や壁紙の張り替えが発生します。費用は50〜100万円ほどかかるでしょう。排水管をのばす場合は、さらに床下の防水処理や水流を増すためのポンプの追加なども発生するため、費用も高額になります。
一方、トイレ用のSFAポンプは、メーカー価格でおおよそ10〜20万円ほど。作業費やその他の材料費は配管の位置や長さにもよりますが、SFAポンプと工事費用を合わせても40万円には届かないでしょう。
工事日数はどうでしょうか。通常のトイレ増設の場合は、工期は5〜7日ほどかかります。一方、SFAポンプは通常1日、配管が長いケースでも2日で終了します。通常のトイレ増設と比較して非常に短期間で工事が終わります。SFAポンプのタイプもさまざま。省スペースでもトイレの増設が可能なポンプ内蔵型のものや、バスルームや洗濯機の排水にも利用可能な耐熱仕様の排水用圧送ポンプなど多種多様です。
ライフスタイルに合ったものを選んで設置すると、よりトイレの不便さを解消できるでしょう。
まとめ
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高齢者がいる家庭や家族の多い家庭でトイレを増設するなら、より快適に生活できます。しかし、トイレを増設したくても、増設費用やスペースなどが気になって踏み出せない人も多いかもしれません。そのような時におすすめなのは、SFAポンプです。
小型ながらも強力な排出力を持っているSFAポンプ。費用は、通常の工事と比較して半分以下ほどで済みます。工事期間も1〜2日ほどで終了するためリフォーム中のストレスも少なくて済むことでしょう。自分のライフスタイルに合ったタイプを選んで、不便さを解消してくださいね。