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水回り
マンションの水漏れ調査とは?費用はどのくらい支払う?実態を解説
根本的に水漏れを解決するには、水漏れ調査が必須となります。水漏れの原因を確かにすれば、修理方法も決められます。そして賠償者も決まってきます。しかし、水漏れ調査についてわかっていない人も多いでしょう。この記事では、水漏れ調査にはどのくらいの費用がかかるのか実態を解説していきます。
マンションの水漏れ調査とは
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はじめにマンションの水漏れ調査(漏水調査)について説明していきます。水漏れ調査とは水漏れの原因や被害のある範囲を明らかにする調査のことです。
水道料金が普段より高くなっていると感じたときは、使いすぎだけでなく水漏れの問題が発生している可能性が高いです。
住宅内で水漏れしていると、いつも水道を使っている状況となり、いつもよりも水道料金が高くなります。使いすぎた記憶がなく水漏れが考えられるとき、水漏れ調査してみましょう。
水漏れ調査とは、台所や洗面台の蛇口のほか、地中にある水道管から水が漏れていないかチェックする調査のこと。
水漏れ調査には、自分で簡単にできる方法の他、専門業者に依頼して漏水探知機や音聴棒といわれる専門の機器を用いる方法があります。水漏れをそのままにすると、水道料金が跳ね上がるだけでなく、自宅内の湿度が上昇しカビが生えてしまう恐れもあるので早急に対応しましょう。
水漏れに気づくコツ
水漏れを調査するには、はじめに水漏れに気付かなければなりません。蛇口から水がチビチビ漏れているケースでは気づきやすいですが、地中に埋まる水道管から水漏れしているときは目視できません。
水道代が高くなったときは、水道料金の領収書で数ヶ月分の料金を比べてみましょう。水道料金が高い月を見つけたら、いつも以上に水を使ったか振り返ってみてください。
たとえば、花への水やり頻度が多かったときや洗車したとき、ビニール屋内プールを使って遊んだときなど、特別な理由があれば水の使いすぎもイメージできますが、いつも通り使い方しかしていないのに料金が上がっているときは水漏れが考えられます。
蛇口から1ミリ位の水が水漏れしているケースでは、1か月間で約6立方メートルの水が漏れ、おおよそ1,800円料金が高くなるので水漏れした量の目安にしてみましょう。
水漏れ調査の種類
水漏れ調査には自分でできる簡単な方法のほか、専門業者に依頼してもらう特別な方法など、複数の方法があります。
水を使っていないのに蛇口が濡れていたり、水道メーターのパイロットと言われる部品が回転しているときは自力で簡単に漏水が確認できます。ただし、目で見える箇所に水漏れがないのに料金が高くなっているときには、専門業者に依頼するのがおすすめです。
専門業者に頼めば、漏水探知機(漏水探知方法)や音聴棒(音聴方法)と言われる特別な機器を使った専門的な水漏れ調査ができます。
水漏れ調査のメリットとは
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水漏れ調査をおこなうとさまざまなメリットがあります。以下、確認していきましょう。
被害を最小限にできる
水漏れ調査をすることで、被害を最小限にできます。水漏れをそのままにしてしまうと、階下に被害を与えてしまったり、水道料金が高くなったりするリスクがあります。水漏れ調査をおこなえば、そのような心配は必要ありません。
水漏れ原因を特定
水漏れ調査をおこなえば、水漏れの原因を特定できます。水漏れは原因により誰が責任を負うのかが違ってきます。つまり、水漏れ調査をして原因を特定することで、水漏れ費用や修理費用を誰が支払うのか確実になるのです。
マンションで水漏れ調査する際の費用
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マンションでの水漏れ調査費用を誰が負担するのか決定するために、誰が責任を負うのか確実にしなければなりません。責任の所在は、水漏れが個人と共有スペースのどこで起きたのか、過失なのか老朽化なのか確認することで確実にできます。
個人・共有スペースのどちらなのか
個人のスペースに不具合があるときは、原則住居者の責任となります。個人スペースとはコンクリートで仕切られた住居者スペースのこと。
他方、共有スペースにトラブルがあった場合は、管理人やマンション管理組合が負担します。共有スペースとは、個人スペース以外の場所です。例をあげると、共有の通路や屋根、外壁部分などがそうです。
過失・老朽化のどちらなのか
水漏れが過失なのか、老朽化なのかによっても調査費用を誰が負担するのかが違ってきます。例を挙げると、「洗濯機のホースが取れてしまった」「蛇口を閉め損ねた」というときは、住居者の過失となり、住居者が水漏れ調査費用を負担することになります。
他方、「排水管の傷み」「蛇口パーツの傷み」など老朽化が原因のときには、管理者やマンション管理組合が費用負担します。
自己負担の場合の注意点
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ここからは、水漏れ調査費用や水漏れ修理費用が自己負担になるケースで、なるべく費用を抑えるコツをご紹介します。
修繕費は保険適用もあり
「水道管・排水管・トイレ水洗専用の設備」といった、給排水設備で水漏れが生じたときには、修理費用を補償する火災保険が適用されます。
また、水漏れで賃貸の家財を壊したり汚してしまったりしたときの修理費用は、火災保険の特約として加入する「借家人賠償責任保険」が適用されます。したがって、水漏れを起こしてしまったときには、借家人賠償責任保険に加入できているかどうかチェックすることをおすすめします。
くわえて、自分の部屋からの水漏れで階下の家財に被害を与えたケースでは、火災保険や自動車保険の特約として加入する「個人賠償責任保険」を適用することができるでしょう。よって、個人賠償責任保険についてもあらかじめチェックしておくといいでしょう。
水漏れ調査の費用は火災保険を適用できない
水濡れ調査の費用も「火災保険が適用されるだろう」と考えている方もいるかもしれません。しかし、水漏れ調査では火災保険が非適用なので気をつけてください。
水漏れ調査を依頼する業者選びのコツ
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ここからは、マンションで水漏れ調査を依頼するときの業者選びのコツを解説します。下記の項目を参考にして、自分に適した水漏れ専門修理業者を見つけてください。
迅速な対応か
対応が迅速かどうかは、水漏れ修理業者を選ぶうえで最も大切なことです。仮に対応が遅れると被害が広がってしまい、水道代が嵩んだり階下の人に被害を与えて問題になる危険があるからです。
24時間365日電話対応している業者は、もし水漏れが起きても昼夜問わずいつでも相談することができるので、対応の迅速さを期待できるでしょう。
豊富な実績
豊富な実績があれば、水漏れ修理に対する経験が豊富なので、技術的な面で期待できます。したがって、水漏れ原因の特定を円滑におこなってもらえるでしょう。
実績は、通常業者の公式サイトに記載されているので、チェックしてみてください。また参考程度に口コミを確認しておくのもおすすめです。
アフターケア
水漏れ修理業者には、水漏れ調査と共に水漏れの修理を頼むことがほとんどでしょう。水漏れ修理も頼むことを考えると、アフターケアがきちんとある専門業者を選ぶといいです。
きちんとしたアフターケアがある業者を選べば、補償期間内であれば再度水漏れが発生しても解消してもらえるからです。専門業者の公式サイトを見たり、フォームから問い合わせたりしてチェックしてみてください。
水漏れ調査の費用相場
水漏れ調査にかかる費用は、依頼する専門業者やその内容によって違いますが、音聴方法なら8,000〜1万5,000円くらい、漏水探知方法なら1万2,000~1万5,000円くらい、ガスを使った漏水探知法は2万~3万円くらいです。
また、費用総額は一戸建てよりもマンションのほうが高い傾向にあるので気をつけましょう。
まとめ
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今回は、マンションの水漏れ調査について、その費用と実態を解説してきました。水漏れ調査はある程度自分でもできます。ただし、確実さという面で考えると、専門業者を利用することをおすすめします。
水漏れ被害が階下にまで及ぶ前に、きちんと調べておく必要があるでしょう。