コラム
トイレ
洋式トイレの構造を知る!トラブル予防のために知っておくべきこと
洋式トイレが詰まった時はどうしたらいいのでしょうか。
今や多くの家庭や学校で使用されている洋式トイレですが、流れが悪くなったり詰まってしまったりする経験をした方も多いかもしれません。
毎日使うものでありながら、その構造についてはあまり知らない洋式トイレ。
もしもの時に慌てず対処できるよう、構造と対策を知っておくことで安心できます。とくにタンクの中には複雑な部品が多くあり、それぞれの部品の役割を把握しておくことで、権威的な修理の手助けになるかもしれません。
洋式トイレの構造とは
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トイレの構造ですが、まず大きく分けてトイレは腰掛便座、タンク、便器に分けられます。
■腰掛便座
直接肌に触れる座面です。電気であたたまる便座やウォシュレット等と連動している便座もあります。
■タンク
タンクには幾つかの種類があります。代表的なのは、いわゆる普通のトイレタンクと、普通のトイレタンクに手洗い場がついているものでしょう。
タンクから水が流れるのはこのような構造からです。使用前のタンクには水が溜まっており、トイレレバーで開けられたとき以外は水が流れ出ないよう蓋の役割をするフロートがあります。フロートの開け閉め事態が水洗トイレとしての役割そのものです。
ちなみに、トイレタンクが設置されているのは「災害時にもトイレを利用できるように」という理由からです。トイレタンクの中はアナログですが、災害時に電力を使わずに水が流れる仕組みになっているのです。
タンクの中には次のような部品があります。
・オーバーフロー管
トイレタンク内にあり、水位が上がりすぎた時に自然に排水する役割があります
・フロート弁
タンク内の水を便器に流す管のふたで、一定時間で閉まり水が止まる仕組みです
・浮き球
タンク内に浮くボールで水位が下がる浮き球の位置が下がりボールタップが開きます
・ボールタップ
水道管の栓の役割で、タンク内の水が減り浮き球の位置が下がった時に水道管からボールタップが外れてタンク内に水がたまります。
■便器
便器の中には水たまりがあり、水たまりの役割としてはトイレと下水管を遮断する役割があります。
水たまりがあることによって下水の匂いが上がって来ないのです。また、水たまりがあることにより便器の表面が汚れにくくなっています。
水たまりから続くのは、排水路です。汚物や排水が流れる水路を指します。排水路が大きいほど流れやすくなりますが、必要な水の量も多くなります。
水の使用量と排水処理力のバランスを取れる大きさとするため、排水路の大きさには限界があります。大きさの限度があるために、一度にトイレに流せる量には限りがあるのです。
洋式トイレで起こりやすいトラブルは
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洋式トイレで起こりやすいトラブルは「詰まり」です。洋式トイレの構造上、排水管が曲がっているため、一度に流れる容量(排水管を通過できる量)には限度があります。
一度に流すことのできる容量以上のトイレットペーパーや排泄物などを流そうとしたときは、排水管の曲がり部分に引っかかり、排水できなくなるのです。
洋式トイレのトラブルが起きた時の対処方法
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洋式トイレが詰まったときは「詰まったものを取り除く」「詰まったものを溶かす」「詰まったものを押し流す」などの対処方法があります。トイレの詰まりを起こしている原因により適切な対処方法で解決しましょう。
■詰まったものを取り除く
スマートフォンなどある程度の大きさがあるものを落としてしまった場合、ワイヤーブラシなどを使用して取り除きます。
■詰まったものを溶かす
排泄物やトイレットペーパー等で詰まっている場合は、溶かして詰まりを解消します。
溶かすために必要なのは「重曹」「穀物酢(普通のお酢)」です。
重曹(50g)と穀物酢(100ml)50℃前後のお湯を便器に入れ1時間程度待ちます。1時間後にバケツ1杯分の水を流した後、トイレを流します。
■詰まったものを押し流す
トイレットペーパーなどが詰まった場合は、ラバーカップを使い詰まった物質を動かして詰まりが解消できます。
洋式トイレのトラブルを未然に防ぐ方法
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洋式トイレの詰まりを防ぐ方法は「一度に大量のトイレットペーパーを流さない」「スマートフォンなどを落とさない」「こまめに水を流す」ことで対策できます。
また、いざという時にすぐに使えるようラバーカップやワイヤーブラシなどの器具を準備しておくことで、水道業者に依頼すること無く自分で対応できるケースもあります。
また、タンク内の部品が劣化したり不具合があったりする場合にも水の勢いが足りずに水が流れにくくなり、トイレ詰まりの原因となります。
洋式トイレの構造上、一定の水量で水圧をかけて流す必要があるため、タンク内の水の分量が少なかったり、水の勢いが弱かったりする場合には十分に流すことができないのです。
過去には、トイレタンクの水を減らす節約方法としてトイレタンク内に水の入ったペットボトルを入れる節約法がありましたが、タンク内を正常に作動させるためにはおすすめできません。タンク内の水を節約した結果トイレつまりが生じて修理が必要となっては節約に繋がりません。
また、トイレ詰まりなどに自分で対処しようと試みた結果、うまくいかなかった場合は専門業者に依頼することも大切です。水回りの専門業者は複雑なトイレの配管に対応できる器具や技術で対応しますので、無理をせずに早めに依頼することで更に大きなトラブルを防ぐことができるでしょう。
洋式トイレの構造を知ってトラブル回避
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洋式トイレの構造は複雑で、普段はあまり意識せずに使用しているかもしれません。ただ、毎日使用する場所だけに、あらかじめトイレの構造を知ることでトラブルが起きたときにも落ち着いて対応できるかもしれません。
タンク内の部品が劣化したり不具合がある場合は、水が流れなくなったり流れたままになるなどのトラブルに繋がります。また、水に溶けにくいトイレットペーパーを使用したり、水に流れないティッシュペーパーを使用したりすることで、トイレの詰まりが起こります。
タンク内に異物を入れない、溶けやすいトイレットペーパーを使用する、ティッシュペーパーで代用しないなど、普段からできる方法でトラブルは防ぐことが出来ます。
大切なのは、応急処置で改善しない場合や自力で解決できないときに無理せず早めに水道業者に依頼することです。トラブルをできるだけ小さなうちに解決し、快適にトイレを使用できるようにしましょう。