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水回り
給湯器の水漏れをそのままにしておくとどうなる?対処方法について紹介!
給湯器が水漏れしている場合、それは故障の可能性もあります。状況が進行した水漏れをそのままにしておくと非常に危険なので、適切な対処が必要になってきます。
しかし、突然の水漏れにどう対処していいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は給湯器水漏れの原因とその対処法について解説していきます。
給湯器の水漏れ原因
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給湯器の水漏れが起こる原因は、大きく分けて3つあります。それは経年による傷み、施工の失敗、配管の凍結です。
場合によっては、水漏れしていても故障でなく正常に動くこともあります。ここからは水漏れの具体的な原因についてご紹介します。
経年による傷み
経年による傷みの中で最も多いケースがパッキンの傷みです。給湯器の水まわりは、いつも水気があるので、耐水性のあるゴム製の防水パッキンが使用されています。ただし、ゴム製のパッキンは樹脂製なので、経年による傷みによって弾力性がなくなると隙間が生じる弱点もあります。
よって、長年使用することで給湯器のパッキンに隙間が生じ、水漏れしやすくなるのです。通常パッキンの寿命は5年以上10年未満なので、その時期がきて水漏れした場合は、パッキンの傷みによる原因の可能性が高いでしょう。
設置の不具合
新しい給湯器を設置したあと、間をおかず水漏れが生じたときは、施工トラブルが考えられます。給湯器に配管を装着するときに、接続不良のトラブルが起こった可能性が高いです。
施工トラブルのケースでは、保証が適用しないこともあります。したがって、差し当たり専門業者に問い合わせしましょう。
配管の凍結
給湯器配管の凍結トラブルは寒冷地域で生じる印象がありますが、寒冷地域は前もって凍結対策がされているので、実際は温暖地域の方が頻繁に生じます。配管が凍結してしまう主原因は「屋外温度が0℃以下」「配管内部の水流が止まっている」の2つです。
よって、最も外気に当たる給水配管、給湯器本体内部配管、給湯配管、追いだき配管の4箇所が凍結しやすいところです。
凍結を予防するには、水を循環させなければなりません。冷え込みが予想される、0℃を下回ることが分かっている日は、水を使用しない真夜中でもお風呂のお湯を活用したり、水を一定時間出し続けるなど、予防措置をしておきましょう。
水抜き栓のトラブル
長期休暇で給湯器を使っていないと、水抜き栓から水漏れすることがあります。これは、長期間給湯器が使用されていないことで、内部の圧力が上がってしまうので水を出して圧力を弱める機能が作動するためです。
水が少量ならば問題ないのですが、多量の水が出ているときは注意しなければなりません。多量に出ている場合、故障の可能性があるのでプロの業者にメンテナンスしてもらうことをおすすめします。
ドレン配管からの水漏れ
高効率ガス給湯器は、お湯でガスを沸かす際に出る排熱を回収し水道水を温めるためにリサイクルしています。この排熱が冷えると凝縮水が生じます。
凝縮水はもともと酸性水なので、給湯器の中で処理され中性水としてドレン配管から出てきます。ドレン配管とは空調機の熱交換器で凝縮された空気中にある水分をドレンパンに集約して外に排出する専用配管のことです。
最大で100ml相当の水が出るので、不具合と思ってしまいがちですが、給湯器システムの一つなので問題ありません。
ただし、ドレン配管自体が破損していて凝縮水が垂れ流し状態のケースでは、よくないので修繕した方がいいでしょう。
給湯器から水漏れがある時の対処方法
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給湯器から水漏れがあるとき、原因の特定がむずかしいケースもあります。ただし、できる応急処置はいくつかあります。下記手順にしたがって、作業してみてください。
給湯器の電源を切る
はじめに、給湯器の動作を停止して使えないようにしましょう。水漏れしたときは、水漏れの箇所を特定する必要があります。
そこで、給湯器が作動していると水が循環してしまい水漏れの場所を確かめづらくなります。誤った判断で作業を進めてしまうとその後の修理にも悪影響するので忘れずに電源を切るようにしてください。
その際に、先に給湯器の電源を抜かないことがポイントです。不具合や感電原因にもなって二次被害を起こす危険があります。
水漏れ箇所のチェック
水漏れを見つけたときは、どの部分から水漏れしているのかチェックすることで、その後の修理手順が円滑になります。
具体的な確認場所として、タンクや配管、パーツ接続部分、減圧弁を主に確かめるといいでしょう。一見わかりにくいので、水滴箇所をたどって1つずつ調べていくと確実です。
ただし、パーツ分解はやめましょう。
給湯器の修理は専門資格が必要となる分野です。資格を持たない人が分解してしまうと、より状態を悪化させるリスクがあります。修理する場合、目視できる部分だけにとどめておきましょう。
元栓停止後、給湯器本体の電源を切る
水漏れが生じたとき、電源が入っていると感電の危険があります。リモコンから電源を切れば使用できないようになりますが、不安なときは電源を抜いてしまうのも方法の1つです。
また、最後の手段としてブレーカーを落とすのも手段となります。給湯器は必ず単体の電源をとっているので、間違うことは少ないですが、他のブレーカーを落とさないように気をつけましょう。
交換が必要なケースもある
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水抜き栓やドレンからの水漏れケースでは、不具合の心配がないというわけではありません。故障の危険性がある、症例もあります。くわえて、不具合の可能性があるケースでは自力での対応がむずかしいので専門業者への依頼が必要になってきます。
ここからは、給湯器の水抜き栓とドレンからの水漏れで修理・交換が必要な場合をご紹介します。
パーツの経年による傷み
水抜き栓とドレン配管で同じようにみられる症状がパーツの経年による水漏れです。とりわけ、ゴムパッキンは使っている間に機能が弱まる傾向にあります。パッキンの寿命は5年から10年くらいです。
そのため、パッキンが傷み出したときは、状態を確認して新品のパッキンと交換する必要があります。
設置したときの工事不具合
給湯器を備え付けるときの工事不具合によって水漏れが起こることもあります。設置したときの工事不具合も、水抜き栓とドレン配管の両方で生じうる不具合です。
新築のときや給湯器を交換したすぐ後に水漏れを見つけたときは、専門業者に依頼して修理してもらいましょう。
自力で直せないときは業者へ相談
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給湯器が水漏れしたとき、パッキン交換だけなら自力で済ませたいという方は多いかもしれません。しかし水道専門業者に頼むことをおすすめします。パッキンによる水漏れなのかどうか判断しづらいケースもあるからです。
また不慣れな修理を自分ですると、工事が中途半端になってしまい根本的な解消になりません。より症状を深刻化させてしまうこともあるでしょう。
信頼と実績のあるプロの業者に依頼すればきちんと修理してくれます。さらに、保証やアフターケアがしっかりしている会社なら無償で作業してくれることもあります。
まとめ
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今回は、給湯器の水漏れをそのままにしておくとどうなるのかについて解説してきました。給湯器はさまざまな原因によって水漏れを起こし、その対処方法にはきちんとした手順が必要になることも分かっていただけたのではないでしょうか。
給湯器の工事は、複雑な構造の理解から専門的な処置をおこなうための資格には7つもあり、特殊な技術が必要になってきます。「自分でパッキン交換ぐらいならできる」と過信せず、自己判断に迷ったときも躊躇せずに専門業者に依頼することをおすすします。
今回ご紹介した内容をぜひ給湯器のメンテナンスをおこなうときの判断基準にしてみてください。