コラム
水回り
排水口の掃除を業者に依頼すると何をしてもらえる?自力でする掃除や予防法について解説
台所や浴室で使用した水が流れる排水口は、まめに清掃をしないと詰まりの原因となってしまいます。ただ、排水口の清掃は見た目も汚く不衛生なので誰もが嫌がるところです。
そういう時は、専門業者に依頼するのも1つの手段といえます。
そこで今回は業者に依頼するときの作業内容と自力でできる掃除や予防法についても解説していきます。
業者に依頼するときの排水口掃除
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排水口掃除はそう何度も依頼することがなく、どのような排水口掃除をしてもらえるのか分からない方も多いでしょう。その疑問に応えるために、専門業者が実際にどのようなことをしていくのかご紹介します。
排水管内を高圧洗浄
専門業者が排水口掃除をする際には、通常高圧洗浄機を使用します。台所や浴室で使った汚い水が流れる排水口内には、落とすのが困難なしつこい汚れがついているためです。
掃除の手順は各専門業者によってさまざまですが、代表的な手順をご紹介します。
・排水マス(汚い水を溜めて水と汚れを分離するところ)のフタを開ける
・そこから高圧洗浄機を使用して排水口汚れを落とす
・排水口汚れを落としたら、排水マス内部も清掃する
・最後に排水マスのフタやパーツの汚れを落とす
・屋内からも高圧洗浄を使い確実に汚れを落とす
以上が排水口掃除をおこなう業者の手順です。排水口は真っ直ぐ備え付けられているわけではないので、奥まできちんと清潔にするにはプロの専門業者のテクニックが必要になってきます。
排水マス
台所や浴室で使用した水を溜める排水マスには、油汚れやゴミなどがレイヤーとなって蓄積しています。業者は臭いの立ち上りを防止するために設けられているL字タイプのパイプを外して、きちんと高圧洗浄機で洗い落としてくれます。
洗った後の排水マスは、驚くほど清潔になっているでしょう。
自分ですることも可能
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排水口掃除を専門業者に頼らず自力でおこなう際は、無理やり作業を進めないことが肝心です。なかなか汚れが落ちないからといって無理に掃除しようとすれば、配管を傷めつけてしまい故障の原因にもなり得ます。
自分で排水口掃除をする際には、必要な道具や掃除手順をきちんとチェックしておきましょう。
排水管の掃除に使用できる道具
しつこい汚れが付着している排水口掃除をする場合、高圧洗浄機を用意するのがいいでしょう。ただし、マストアイテムではありません。性能・価格がチープなものだと水圧が弱く、高額な製品は購入がむずかしいでしょう。
高圧洗浄機が用意できない場合、下記の道具を準備してください。
・パイプクリーナー:液体が粘質で水酸化ナトリウムを多く含む製品ほど効果がある
・重曹・クエン酸:パイプクリーナーより洗浄力が弱いが、人体・環境にやさしい
・ワイヤーブラシ:排水口内の汚れやゴミをかき出す専用道具
上記の道具類を使用すれば、排水口の汚れを自力で洗い落とすことが可能です。他にもゴム手袋やマスク、ポリ袋も準備しておくと、衛生的です。排水マスのフタを開ける際にドライバーがあると役に立ちます。つづいて、以上の道具を使用した掃除方法を解説していきます。
洗剤を使用した掃除
洗剤を使用した排水口掃除は簡単です。屋内の排水口から薬剤を投入して、30分から1時間ぐらいそのままにしておきます。この際、長時間放置すると配管を傷めてしまうこともあるので、慎重に作業をおこないましょう。
洗剤を投入して一定時間をおいたら、同箇所から水を流し込んで作業は完了です。高圧洗浄ほどではないですが、排水口内をきれいにできます。くわえて、使う薬剤により汚れを落とす力に違いがあります。以下、参考にしてみてください。
・液体パイプクリーナー:洗剤に粘性があり、水酸化ナトリウム含有率が高い
・液体パイプクリーナー:次亜塩素酸ナトリウムいり、髪の毛などタンパク質を分解
・重曹・クエン酸:重曹100gとクエン酸50g(2:1)を使用、環境・人体に害がない
専門器具を使用した掃除
しつこい汚れでなければ、上記洗剤でこと足りますが、排水口内には洗剤だけで落とせない汚れもあります。そういうときは、ワイヤーブラシを使用します。ワイヤーブラシは長細い形をしていて、ものによってはハンドル操作できるようになっています。
排水口内の確認できない場所にある、しつこい汚れであってもかき出すことが可能です。室内にある排水口から順にワイヤーブラシを使用すれば、排水口をさらに清潔な状態にできるでしょう。
排水マスの掃除
排水口内の掃除が完了したら、業者がおこなう作業と同じように排水マスの掃除もする必要があります。とりわけ、屋内の排水口から洗剤や専用器具を使用して掃除すると、全てのとれた汚れやゴミは排水マスへ流されていきます。
これらを取り除いてはじめて排水口掃除が終了となります。ちなみに、排水マスの設置場所は屋外にあり、小さなマンホール型をしていることがほとんど。古い型の家になると、四角い形をしているケースもあります。最近では、排水口の水のすべてが1箇所に集約されるようになっています。
排水マスの掃除手順は以下の通りです。
・ドライバー類を使いフタを開ける
・L字タイプのパイプがあれば外す
・水面に浮く油汚れやゴミを取り出す
・おおよそのゴミを取り除いたら、排水管内部に水を溜める(用済みタオルなどで隙間を埋めて水を溜める)
・排水管が満杯になったら一斉に流す
・排水口内部の汚れやゴミが出てくるので、再度取り除く
・フタを洗い流して閉めたら掃除終了
排水口内にゴミや汚れが蓄積してしまうと詰まりの原因となります。したがって、水を溜めて流す手順は正確におこないましょう。作業中盤で詰まってしまったときは、すっぽんを使用すれば除去できます。
排水口の詰まり予防法
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ルーティンで掃除することが少ない排水口は、しつこい汚れも多く自力で掃除しようとしても手間がかかります。ここからは排水口の詰まりを予防する方法についてご紹介します。
詰まりやすいものは流さない
ゴミ汚れを含み汚水経路となっている排水口ですが、流すものに気を配るだけで排水口掃除の手間を減らせます。その方法は、汚水にまざる汚れやゴミを減らすことです。排水口に流すと詰まりを起こしやすいものは以下の通りです。
・洗剤:排水管周りにつきやすい
・油汚れ:排水管周りにつきやすく、掃除しづらい
・毛髪:他のゴミとからみやすく、詰まり原因になる
・非水溶性の紙:水に溶けないので、残留しやすい
定期清掃を心がける
異臭がひどく不衛生な排水口掃除は、なかなか気が進まないでしょう。しかし、定期清掃を心がけることで、ひと手間を減らすことができます。理想的な掃除の頻度は1週間に1回ですが、無理のない範囲でおこなうことも大事です。
4・5年に1回は大規模クリーニング
日常のなかで流すものに気を配ったり定期清掃することはもちろんですが、4・5年に1回は大規模なクリーニングをすることも大事です。とりわけ、自力で排水口掃除をしている場合は、隅々まで清潔に保つことは難しいでしょう。
自力ではできない排水口の掃除をプロにお願いし、さらに清潔にしておくことが掃除の面倒を減らすことにもなります。
排水口掃除を業者に依頼するメリット
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排水口のしつこい汚れが落とせないときは、専門業者に依頼することをおすすめします。専門業者にお願いすれば、精度のある高圧洗浄機を使い完全にきれいにしてくれます。
排水口掃除を依頼する場合の費用は、おおむね1〜2万円が相場です。排水マスだけの掃除作業であれば5,000円で頼むことも可能です。
後々何回も掃除する手間を考えると、費用はかかってもいっぺんに確実にきれいにしてもらったほうが楽でしょう。
まとめ
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今回は、排水口の掃除を業者に依頼した場合の作業内容について解説してきました。また自力でできる範囲の掃除方法や詰まりの予防法もご紹介したので、実際の掃除手順や対応方法も理解していただけたかと思います。
定期清掃を心がけながら、ぜひ実践してみてください。