コラム
お風呂
シャワーの水漏れが止まらない?具体的な改善方法を解説
基本的に毎日使用するシャワーは、設置から10年程度すると水漏れが起きることもあります。人によっては業者に問い合わせする前に、自力で修理したいと考える人も多いでしょう。
そこで今回は、シャワーの水漏れが起きる原因や水漏れを自力で修理する方法を分かりやすく解説します。業者に依頼した方がいいケース、修理費用の相場も併せてお伝えするので、水漏れが起きている時の対処法として、ぜひ参考にしてください。
1.なぜシャワーから水漏れ?原因を解説
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シャワーからの水漏れは、設置からの年数や使い方によって原因はさまざまです。
まずは、どの箇所から水漏れが起きているのかを確認し、適切に対処していきましょう。
■シャワーヘッドからポタポタと水漏れ
シャワーヘッドからの水漏れは、ヘッド部分の残留水とシャワーヘッド自体が故障しているという、2つの原因が考えられます。
前者は、シャワーヘッド内部に水が溜まっている状態で、1分程度すると水漏れは止まり、修理しなくても問題はありません。
しかし後者は、シャワーヘッドの内部が故障しているため、ヘッド部分の交換が必要です。
■シャワーヘッドの付け根から水漏れ
シャワーヘッドの付け根からちょろちょろと流れてくる水漏れは、シャワーヘッド内部のパッキンが劣化している場合がほとんどです。
そのため、新しいパッキンと交換すれば、シャワーヘッドの付け根からの水漏れは解決します。
■シャワーホースから水漏れ
シャワーホースから水漏れしてくることも、たまに起こります。シャワーホースは、何かしらの衝撃が加わり、亀裂が入る可能性もありますが、接続部分から水漏れしてくる場合が多いです。
この場合、接続部分のパッキンが劣化していると予想でき、パッキン交換が必要です。
一方、シャワーホース自体が損傷している場合は、シャワーホースの交換を検討しましょう。
■シャワー水栓の本体から水漏れ
シャワー水栓本体からの水漏れは、本体内部を分解して原因を突き止めるしかありません。
具体的には、シャワー水栓本体からの水漏れの原因は以下の4つが考えられます。
・水道の水漏れを防ぐための部品の一つであるコマパッキン
・温度調節をするサーモスタット内の切換弁の損傷
・水量を調節するバルブカートリッジの損傷
・切換弁の損傷
このように、水漏れと一口でいってもいくつかの原因が考えられるうえに、シャワー水栓内部は複雑な構造となっています。そのため作業に慣れていない方が、原因を特定したり修理したりするのは難しいのが現状です。
2.シャワーの水漏れの修理方法
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シャワーから水漏れしている場合、原因によっては自力での修理が可能です。ここでは、業者に頼らずとも一人暮らしの女性でも対処できる、修理箇所と方法を分かりやすく解説します。
■シャワーヘッド交換
シャワーヘッドは、主にホース一体型と分解型に分かれており、分解型のみヘッド部分の交換ができます。
まずはご自宅のシャワーヘッドが取り外し可能かどうか確認しましょう。
シャワーヘッドの交換手順は、以下の通りです。
1. シャワー本体のメーカーを確認し、新しい製品を購入
2. 既存のシャワーヘッドとホースのジョイント部分を回して外す
3. 新しいシャワーヘッドを取り付ける
4. 水が正常に出るか確認
長く使用したシャワーヘッドは錆びが原因で回りにくくなる場合があります。その場合は、シャワーの水分をしっかりと拭き取り、滑りにくくしてから回すと、作業しやすいでしょう。
また、国内メーカーであれば、万が一サイズが合わなくても、原則いくつかのアダプターが附属されているため、ほとんどの場合対応可能です。
■パッキン交換
シャワーヘッドの付け根から水漏れしてくる場合は、シャワー水栓内部のパッキンを交換すれば解決するのがほとんどです。
交換手順は次の流れになります。
1. シャワー水栓の止水栓をマイナスドライバーで閉める
2. シャワーヘッドをくるくると回して取り外す
3. シャワーホースに付いている既存のパッキンを外す
4. 接続部分が汚れていたらタオルなどでしっかりと拭く
5. 新しいパッキンと交換し、シャワーヘッドを戻す
シャワーのメーカーや品番を間違えなければ、作業自体は非常に簡単です。
■シャワー ホース交換
シャワーホースを交換する手順は以下の通りです。
1. シャワー水栓の止水栓をマイナスドライバーで閉める
2. 水栓とホースをつないでいるナットをモンキーレンチで緩める
3. 新しいシャワーホースをシャワー水栓本体につないでナットを閉める
4. 水が正常に出るか確認
事前にメーカー名とホースの長さを確認するのが必須です。同じメーカーのホースであれば、基本的に取り付けできます。
なお、シャワーヘッドとホースが一体型になっているタイプは、シャワーヘッドも交換する必要があるので注意しましょう。
■シールテープで応急処置
シャワーの水漏れは、水漏れを止める応急処置を知っておくと便利です。
なかなか水漏れの原因を特定できないことも多いため、そのような状況ではとりあえずシールテープを使用して応急処置を施します。
シールテープを使用した応急処置の手順は以下の流れです。
1. シャワー水栓の止水栓をマイナスドライバーで閉める
2. バルブを固定しているネジをプラスドライバーで回す
3. もう一方のマイナスの溝に、マイナスドライバーを使って差し込み部品を外す
4. バルブを取り外す
5. バルブの先端部分であるネジ山にシールテープを時計回り3回程度巻き付ける
6. マイナスの溝にある部品にもシールテープを3回程度巻き付ける
7. 外した部品を元の状態に戻す
シールテープは、あくまでも一時的な対処法なので、水漏れの原因が特定できれば速やかに修理しましょう。
3.シャワーの水漏れを防ぐために普段からできることは?
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経年劣化によってシャワーの水漏れは起きますが、使い方によっては劣化を遅らせることは可能です。どのようにすれば水漏れを防げるのか、普段からできる心がけをお伝えします。
■水がしっかり止まっているか確認
水栓器具の中でシャワーは水が残りやすい性質を持っているため、使用後はしっかりと水を切ることが大切です。
残留水は故障ではありませんが、ポタポタと滴下するのが気になる方は、使用後にシャワーヘッドを下に向けて水を抜いておきましょう。
■数日間使用しない時は元栓を止める
旅行や仕事などで数日間シャワーを使用しない時は、水の元栓を閉めるのがおすすめです。
お風呂のシャワーに限りませんが、水栓は使っていない時でも水圧がかかっているため、ホースや部品に負担がかかってしまうことがあります。そうなると、部品やホースの劣化を早める恐れがあるため、ある程度の期間、シャワーを使用しない時は元栓を止めておきましょう。
■シャワーヘッドの定期的な掃除
シャワーヘッドは常に水かお湯が流れているため、水垢が付着しやすい部分でもあります。そのままにしておくと、水やお湯の出が悪くなるばかりか、シャワーヘッド内部のパッキンの劣化を早めることになり兼ねません。
また、掃除を怠るとカビや雑菌の温床になる可能性も高くなります。そのような状態でシャワーを使用するのは衛生的にも良くないので、定期的な掃除を心掛けましょう。
なお、シャワーヘッドは洗面器に重曹やクエン酸性を混ぜたぬるま湯に1時間程度放置すると汚れが浮いてきます。あとは、歯ブラシやスポンジなどを使って汚れを洗い流せば完了です。
4.自力の修理が難しいときは業者へ依頼しよう
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水漏れの修理方法や普段からできることを読んでも、自力での修理が難しいと感じる場合もあるでしょう。
この項では、業者に修理をおすすめするケースと費用相場について解説します。
■シャワー水栓本体を交換する場合
シャワー水栓本体を交換する場合は、分解作業が必要となり修理の難易度は非常に高くなります。
とくに、年式が古いシャワー水栓の場合、部品の劣化や錆びによって作業は困難を極めることも多いです。
曖昧な知識で修理をしてしまうと、状況を悪化させてしまったり、他の箇所に不具合が起きたり、リスクが起きる可能性もあります。
そうなると本来必要なかった経費がかかることになり兼ねないので、少しでも迷ったら業者へ依頼しましょう。
■水漏れ修理の費用相場
水漏れ修理を業者に依頼する際は、基本的に以下の計算になります。
・パッキン交換:3,000円~5,000円
・ナットの緩みなどのシャワー調整:6,000円~8,000円
・シャワーホース交換:8,000円~10,000円
・シャワーヘッド交換:5,000~10,000円
・シャワー水栓本体交換:25,000円~70,000円(機能性によって異なる)
5.まとめ
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毎日使用するシャワーは、設置から10年程度すると水漏れが起きても不思議ではありません。水漏れが起きたとき、原因や作業の手間によっては、自力で修理するのも可能です。ただ、シャワー水栓の構造は非常に複雑で原因を特定するのが難しいうえに、状況を悪化させてしまう可能性があります。
とくに年式の古いシャワー水栓は、部品の劣化や錆びなどによって分解作業に困難を極める場合もあるでしょう。
もし、修理途中で業者に依頼した場合は、本来必要なかった経費がかかるといったリスクも起こりやすくなるので注意が必要です。
そのため、水漏れの原因が分からないときや、少しでも自力での修理に迷ったときは、専門の業者へ依頼しましょう。