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水回り
下水のつまりはどうして起こる?つまった場合の解消方法は?
家庭のあらゆる場所で排水される下水ですが、下水のつまりによって困った経験はありませんか?下水によるつまりのトラブルの原因はいくつかあり、構造によるものや使い方によるものなど様々です。
正しい対処方法やメンテナンス方法を理解しておけば、大きなトラブルを未然に防ぐことができて安心です。
では、具体的にどのようにして下水のつまりは発生するのでしょうか?そこで今回は、下水のつまりが起こる原因やつまった場合の解消方法について解説します。
下水つまりはどうして起こる?
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家庭で使用するキッチンやお風呂、洗面台などは、最終的には下水となり一緒に排出されます。
そのため、各場所での原因を特定しないと改善は見込めません。
各場所の使用状況を見直して、原因を究明していきましょう。
一体、どのような原因が潜んでいるのでしょうか?ここでは、場所ごとに下水のつまりの原因について解説します。
トイレから排出されるつまりの原因
トイレから排出されるつまりの原因には、トイレットペーパーや排泄物、誤って流してしまった異物などがあります。
中でも、トイレットペーパーや便に関しては、時間の経過とともにゆっくり水に溶けて流れるケースもあるので多くの場合、つまりの原因は異物になります。
そのため、スマートフォンやトイレ内の飾り物などには注意しておくことが重要です。
キッチンから排出されるつまりの原因
キッチンから排出されるつまりの原因には、油汚れやせっけんの残りカス、生ゴミなどがあります。
この中で最も多いのが、油汚れにつまりになります。
油汚れは、少量であればそのまま流れてしまいますが、大量の油を流して放置した際には、冷えて油が固まり、排水管にこびりつくことによってつまりが発生しやすくなります。
また、悪臭を同時に発生させる場合もあるので、油を使った料理をした際には、処理方法に十分注意する必要があります。
洗面台やお風呂から排出されるつまりの原因
洗面台やお風呂から排出されるつまりの原因には、髪の毛やせっけんの残りカス、皮脂汚れがあり、ヘアゴムやチューブボトルのキャップなどの固形物が原因になるケースもあります。
髪の毛や皮脂汚れが放置されると、こびりついて雑菌や悪臭を発生させてしまうので、掃除しにくくなってしまいます。
自然災害によって起こるつまりの原因
自然災害によるつまりは頻繁に起こるわけではありませんが、大雨や台風などによって大量の水や土砂がマンホールに流れ込むと、下水のつまりを発生させることがあります。
普通の降水量なら問題ありませんが、大量に流されることでマンホール内に蓄積されてしまい、その力によって下水管に水や土砂が押し戻されてつまりを発生させます。
建物の構造によって起こるつまりの原因
住んでいる建物の構造によっても、下水のつまりを引き起こす可能性があります。
マンションなどの集合住宅の場合は、垂直に下水が排出されるので勢いも相まってつまりにくいですが、一戸建ての場合は、排出される傾斜が緩やかなので、その分つまりやすくなっています。
水が流れる勢いによってつまりやすさも変わっていきますが、構造だけではなく、配管の設置方法によってもつまりやすさは変わるので、自宅の配管がどのように設置されているのかも確認しておくと良いかもしれません。
下水つまりを自分で解消する方法
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早い段階でつまりの原因を突き止めることができれば、下水のつまりを自分で対処することもできます。
自力で行う対処にはいくつか方法があり、つまり具合など状況に応じて対処方法を選択しましょう。
では、どのようにしてつまりを解消させるのでしょうか?ここでは、下水つまりを自分で解消する方法について解説します。
ワイヤーブラシを使って対処する
下水のつまりを手軽に解消させる方法の一つに、ワイヤーブラシを使用した方法があります。
排水口のフタを外してブラシでこすり洗いすれば簡単に作業できます。
ただし、頑固なこびりつき汚れには不向きで、作業にはかなりの時間がかかってしまうため、軽度なつまりや応急処置としての対処法として取り入れましょう。
真空式パイプクリーナーを使って対処する
真空式パイプクリーナーという道具を使用して下水のつまりを解消させる方法があります。
トイレの掃除によく用いられるラバーカップのような使い方ですが、ラバーカップよりも強力な吸い込みと圧力が特徴です。
排水口のフタを取り外して作業を行いますが、排水口にしっかりと真空式パイプクリーナーを密着させることがポイントです。
隙間が空いてしまうと、そこから空気が漏れ出してうまく吸引してくれません。
レバーを下げた状態で密着させたら、そこから引き上げて再び下げる動作を繰り返すことでつまりを解消できる可能性があります。
真空式パイプクリーナーは、ワイヤーブラシと同様にホームセンターなどで手軽に入手できるので、自宅に1つ常備しておくと安心です。
液体パイプクリーナーを使って対処する
ワイヤーブラシや真空式パイプクリーナーと同様に、軽度のつまりには液体パイプクリーナーも有効です。
使い方も簡単で、排水口のフタを取り外したら、規定の量を注いでつけおきするだけです。
ただし、つけおきする際は、正しい使用量と時間を守って使用するようにしましょう。
最後に、水で洗い流すことでつまりを解消できるかもしれません。
業者に依頼するかどうかの判断基準
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下水のつまりは自分で判断することが難しいため、業者に修理を依頼するか判断しづらく困った人も多いのではないのでしょうか?
まず、作業自体に抵抗感がある人や下水のつまりの原因がどうしても特定できない場合は、無理せず業者に依頼することをおすすめします。
また、自力でできる対処法で試しても改善されない場合も業者の力を借りるとスムーズです。下水のつまりの状態が、余計に悪化してしまう前の判断が大切です。
もう一つの判断ポイントは、何回対処しても繰り返し症状が発生する場合です。
自力で対処できる範囲には限りがあるので、もしかすると、その他の別の場所に原因がある可能性が考えられます。
このように、一つ一つの作業を見据えた時に、どのタイミングで業者に依頼するかを事前に決めておくことで、迅速に対応することができます。
下水つまりの予防策を解説
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下水のつまりを予防するためには、日頃から使い方を意識する必要があります。
各場所において、キッチンなら生ゴミや油汚れの処理、お風呂や洗面台なら髪の毛やせっけんの残りカスの除去、トイレなら流す量に気をつけるなどの対策が重要です。
また、稀に管理組合などに依頼して、高圧洗浄などの専門的な掃除を依頼しておくとつまりの心配はありません。
地域によっては、定期的に管理組合や管理会社がメンテナンスに入ることがありますが、それ以外の場合は、自分で信頼できる業者に依頼してメンテナンスをお願いしておきましょう。
まとめ
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この記事では、下水のつまりが起こる原因やつまった場合の解消方法について解説しました。
下水のつまりには様々な原因がありますが、可能な限り自分で道具を準備して対処できれば、修理費用を安く抑えることができます。
自宅における下水によるトラブルの可能性を考慮し、前もって準備しておくと安心です。
また、日々のこまめな掃除やメンテナンスも欠かさず行っておきましょう。小さな積み重ねが大きなトラブルの予防に繋がるので、意識的に取り組むように心がけましょう。