コラム
水回り
排水管の水漏れ原因や放置し続けた場合のリスクは?
放っておくと大きなトラブルに繋がる可能性がある排水管からの水漏れ。そもそも、なぜ排水管から水漏れしてしまうのでしょうか。
この記事では、排水管から水漏れする原因や放置した時に生じるトラブル、排水管の水漏れを防ぐための対処方法を紹介します。
排水管から水漏れする理由
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排水管からの水漏れ原因は、1つだけではありません。ここで、4つの水漏れ原因を紹介します。
経年劣化
一般的に排水管の寿命は15〜20年です。ただし、排水管の素材や使用頻度でも異なるため、この期間内に絶対破損するとは言えません。
毎日大量の排水が流れる排水管。徐々に排水管やパッキンなどの部品にダメージが加わってきます。万が一、破損してヒビが入ったとすれば、その部分から排水が漏れ出てくるでしょう。15〜20年という寿命を目安に、それ以上の期間使用している人は一度、排水管を点検することをおすすめします。
外部からの衝撃
外部からの衝撃を受けることで排水管が破損し、水漏れしてしまう可能性もあります。
たとえば、固いものを強くぶつけてしまったり、大きな地震の揺れなどで負荷がかかった場合、排水管の素材によっては耐えきれず破損してしまうことも。こうした外部からの衝撃は、経年劣化は関係なく生じる可能性もあります。
凍結
気温が下がった日には、排水管内に残った水が凍結して排水管を破損させることも考えられます。
気温が−4度以下になると凍結の可能性が高まるため、注意が必要です。凍結してしまうと、排水管が破損するだけでなく、水が流れずに家の中に逆流してくる恐れもあります。
一度破損した排水管を元に戻すことはできないので、気温が下がった日には、タオルを水道管に巻くなど予防策を取るようにしましょう。
排水管内のつまり
キッチンであれば、油汚れや食材カスが排水管に流してしまうことがあります。そうした汚れを放置しておくと、少しずつ大きな塊になり排水管のつまりに発展してしまいます。
洗面所やバスルームであれば、髪の毛や石鹸カが排水管内につまることがあるかもしれません。つまったことに気付かず水を流すと、排水管のパイプが耐えきれず、接続部から水漏れしてしまうこともあります。
排水管の水漏れを放置し続けるリスク
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排水管の水漏れした場合、放置することなく早急に対処してください。もし、放置し続けるとどんな危険があるのでしょうか。4つのリスクを取り上げます。
内装の劣化
水漏れによって室内の湿気が上昇すると、床材や壁、天井のクロスなど内装が劣化するリスクが高まります。これは、水漏れの湿度によって仕上げ材の接着剤が弱くなるためです。
放置する時間が長いほど、修繕箇所が広がるので早めの対処をおすすめします。
腐食する
長時間水漏れを放置すると、発生したカビが柱を腐らせ、住宅を支える基礎部分まで腐食が進む危険があります。
基礎部分にまで腐食が進んでしまうと、修繕は簡単ではありません。水漏れを放置しないようにしましょう。
害虫の繁殖
水漏れの進行により、家全体がジメジメと湿った状態になると高温多湿を好むシロアリやダニが増加する恐れがあります。
家の柱や梁をスカスカにしてしまうシロアリが増えると、建物としての耐震性は大きく低下してしまいます。そのような状態で地震があったとすれば、倒壊する可能性もあります。ダニの繁殖は、ハウスダストやアレルギーの原因につながります。健康被害が起きる危険もあるので、早急に対処しましょう。
近隣トラブル
水漏れを放置したままにすると、水が徐々に下の階まで広がっていくことになります。
あまり酷い水漏れではないからと放置しないでください。自宅に被害があまりない水漏れに思えても、下の階ではカビが発生したり家具が濡れるなどのトラブルが生じていることもあります。
集合住宅に住んでいる人は、水漏れは自分だけの問題ではありません。近隣トラブルを避けるためにも、早急に行動してください。
排水管の水漏れ対処方法
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では、排水管の水漏れを発見したときに、どのように対処すればよいでしょうか。
故障箇所を見つけることが一番大切な応急処置です。そのため、まずは水漏れしている部分の排水管をチェックし、ひび割れや部品の緩みがないかを確かめてください。ひび割れ部分を見つけた際は、排水管には水を流さないようにしましょう。
その後、水漏れ箇所に洗面器やタオルをひいて水漏れ予防してください。排水管の水漏れがひどい時には、自己癒着テープで一時的に補修することもおすすめです。よく伸縮し密閉性が高いので、水漏
れした排水管の修復にピッタリ。ホームセンターなどで購入できるので、いざという時のために持っておくことをおすすめします。排水管の接続部分から水漏れしている時には、排水管内のつまりが原因だと考えられます。
その際は、ラバーカップで使ってつまりを解消したり、パイプクリーナーで排水管内を掃除できます。また、接続部分から水漏れしている時には、ナットの緩みが原因かもしれません。
ナットを締め直してまだ水漏れしてくる時には、パッキンの劣化が考えられます。使用しているパッキンと同じものを揃えて、交換するようにしてください。しかし、場合によっては大掛かりな洗浄が必要なつまりや排水管自体を交換する必要になることも。
どこから水漏れしているか分からないときや自分では解決できない場合には、被害が拡大する前に水道業者に依頼しましょう。
排水管の水漏れを予防するには
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日頃から排水管の水漏れを予防するためには、何ができるでしょうか。
まず、一度に大量の水を流さないことです。一気に水を流してしまうと、水圧を上げてしまい排水管が摩擦しやすくなります。排水管にダメージを与えないためにも、ゆっくり水を出すようにしてください。
また、排水口に汚れを溜めないことも大切です。油や水に溶けないものを排水口にそのまま流さないようにしてください。水に溶けないものを流してしまうなら、徐々につまりを引き起こして水漏れを招いてしまいます。
キッチンなら油をそのまま流さずキッチンペーパーで拭いてから洗うようにし、食品カスはゴミ袋に捨ててから洗うようにすると良いでしょう。さらに、定期的に排水管内や排水トラップを掃除することも水漏れ予防に繋がります。
洗濯機の排水口は掃除しにくい場所にありますが、定期的にフィルターを確かめることが大切です。洗濯機の排水口には糸くずや埃をしっかりキャッチするためのフィルターがセットされています。1週間に1回ほど、フィルターを取り外してゴミや埃を取ってください。
毎週は難しくても、意識的に排水口周りも掃除するようにしましょう。その際には、パイプクリーナやバイオ粉末を使って掃除できます。とくに、バイオ粉末や重曹・クエン酸を使った掃除は子どもさんやペットを飼っている家庭でも安心して利用できます。定期的にメンテナンスして、水漏れを防ぎましょう。
まとめ
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経年劣化や外部からの衝撃、排水管内のつまりなどが引き金となって、排水管の水漏れが生じることがあります。排水管から水漏れした際には、故障箇所を見つけることが第一です。
その後、水漏れ部分にタオルを敷き、自己癒着テープで一時的に補修します。水漏れ箇所が特定できた場合は、自分で対処することが可能ですが、そうでない場合には水道業者に依頼することがおすすめです。
場合によっては、自分で対処できない大掛かりな交換や洗浄が必要になることもあります。少しでも不安に思ったときは、すぐに水道業者を呼んでください。