コラム
水回り
排水口に物を落とした時の対処法とは?放置したらどうなるの?
毎日の生活の中では、つい排水口に物を落としてしまうことがあるものです。浴室であればヘアピンやヘアゴム、キッチンであれば食材をカットしたものなどが落下した場合は、速やかに取り出すのが望ましいです。
もしそのまま放置しておくと、つまりの原因につながり水が流れなかったり水が漏れてしまったり、逆流したりするといったトラブルにつながる恐れがあります。本記事では排水口に物を落としたときに取り入れたい方法をご紹介します。
排水口に物を落としたときの対処法
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排水口に物を落としたときの対処法としては3つの対処法があります。
・速やかに止水する
・落下物の場所を確認する
・目視できる場合は取り出す
それぞれ理由と合わせて詳しく解説します。
速やかに止水する
排水口に物を落としたときは、速やかに止水しましょう。キッチンや洗面台、お風呂場などの水周りを使用中の際は、できるだけ早いうちに水を止めて物が奥に流れないようにします。
止水せずにそのまま流してしまうと、落下物のサイズや形状によってはゴミ受けをくぐり抜け、排水管に流れてしまいつまりの原因につながってしまいます。
落下物の場所を確認する
速やかに止水をしたら、落下物の場所を確認しましょう。目に見えている場合はゴミ受けやフィルターなどを取り外して取り出します。
もし落下物の場所を確認できない場合は、排水管に流れてしまった可能性があるため、最寄りの水道業者に点検と合わせて除去作業を依頼するのが望ましいでしょう。
また、落下物が見えず排水管に流れてしまったことが判断できたからといって水でさらに流そうとするのは厳禁です。落下物によっては排水管を塞いでしまい、水が排水口に溜まったり、逆流したりする可能性があるためです。
排水口はさまざまな水周りから一箇所に集まって下水道に流れる仕組みであることから、排水管を塞ぐと他の水周りから排水された汚水がさまざまな排水口から溢れてしまうといったトラブルにもつながります。
落下物の場所を確認できない場合は、できるだけ早い内に最寄りの水道業者に点検を依頼しましょう。
目視できる場合は取り出す
落下物の場所を確認したときに目視できる場合は、ゴム手袋などを着用したうえで取り出してください。落下物をそのまま放置すると、排水口が正常に機能せず、水が溢れたり排水管のつなぎ目から水漏れが発生したりするので、後回しにしないよう注意しましょう。
排水口に物を落としてもやってはいけない行動4つ
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排水口に物を落としてもやってはいけない行動があります。上述した行為も含め、ここでは4つご紹介します。
・勢いよく水を出して落下物を流そうとする
・そのまま放置する
・鋭利な物を使って取り出そうとする
・掃除機を使って取り出そうとする
それぞれなぜやってはいけないのか理由も合わせて解説していますから、今後の参考として押さえておきましょう。
勢いよく水を出して落下物を流そうとする
排水口に物を落としたのにもかかわらず、勢いよく水を出して排水管に流そうとするのはやめましょう。落下物をそのまま流そうとすると、排水管を塞いだりつまりの原因につながったりと、あとあと大きなトラブルにつながってしまいます。
落下物のサイズや形状によっては、水周りを使用できなくなり、水道業者による除去作業を経てから使用可能になるケースもあります。毎日使う水周りだからこそ、落下物はできるだけ早い内に取り出すよう心がけましょう。
そのまま放置する
物を排水口に落としたのにそのまま放置するのもやめましょう。ゴミ受けに落ちているのに放置しておくと、さまざまな菌が付着し、悪臭の原因につながる可能性があります。
ヘアピンやアクセサリーなどであればサビの原因につながるため、排水口が変色する恐れもあります。水周りをきれいに使い続けたい場合は、できるだけ早い内に落下物を取り出しましょう。
鋭利な物を使って取り出そうとする
錐や精密ドライバーなど、先端が鋭利な物を使って取り出そうとするのもやめましょう。場合によっては排水管を傷つけてしまい、傷みや劣化の原因につながる恐れがあります。
排水管が傷むと腐食やヘドロ化した汚れの付着を招き、別の理由でつまりやすくなります。排水管も消耗品ではあるものの、その平均寿命は20年ほどと言われていますから、傷を付ける行為は避けるのが望ましいでしょう。
掃除機を使って取り出そうとする
落下物が目視できるものの、手で取り出せるような場所ではないからといって、掃除機で吸い込んで取ろうとするのもやめましょう。
直前に水を使用していた場合、掃除機内部に水分が吸い込まれ、漏電・故障する可能性があります。また、最悪の場合はショートして火災や感電して大きなケガをする恐れもあります。水を使う場所での掃除機の使用は厳禁であることを押さえておきましょう。
排水口に物を落としたのに放置するとどうなる?
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排水口に物を落としたのを知っているのにそのまま放置すると、以下のようなトラブルにつながります。
・つまりの原因
・サイズや形状によっては除去作業に至り、高額な費用がかかる場合も
つまりの原因になる
排水口の大きさはキッチン、お風呂場であれば直径4cm、便座タイプのトイレであれば7.5cmと言われ、そこまで太いわけではありません。
排水管であればキッチンやお風呂場だと5cm、トイレだと10cmの直径であることから、落下物のサイズや形状によってはきれいに塞いでしまう恐れがあるのです。各水周りの排水口、排水管の大きさを把握し、落下物に気付いたときは速やかに取り出すよう心がけましょう。
最悪の場合、排水管や床材を取り外しての除去作業にいたる可能性も
水周りの排水口、排水管のサイズを把握すると、落下物が容易につまりやすいです。そのため、水によって落下物をさらに流そうとすると、排水管を塞ぐ可能性もあります。
このような場合は水道業者による除去作業が必要です。除去作業は、落下物の場所によっては床材を剥がしてから行う場合もあるので、大がかりな作業が伴い、費用も膨みます。
落下物を放置したり水に流したりするのは、後で大きな作業と費用がかかることを押さえておきましょう。
排水管の種類別で見る対処法
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排水管はいくつかの種類があり、それぞれの種類に合わせた対処法もあります。ここでは3つの排水管に合わせた対処法をご紹介します。
・ジャバラホース
・塩ビ管
・Sトラップ
ジャバラホース
ジャバラホースの場合は一定の太さがあるため、小物のアクセサリーや食材カスであれば排水管まで落下します。ジャバラホースはトラップに袋ナットが固定されているため、ジャバラホース上部に取り付けられた袋ナットをゆるめ、引き抜いて確認しましょう。
塩ビ管
塩ビ管の場合はある程度の太さがあるため、上からでも落下物の場所が確認できます。落下物が見えない場合は、排水管を切って取り出します。落下物を取り出したあとは、あらかじめ用意した袋ナットと一体化したジャバラホースを切った排水管に取り付ければ完了です。
Sトラップ
Sトラップの場合は排水管が非常に狭い作りであることから、トラップの上部に物が引っかかりやすいです。この場合はSトラップを取り外して落下物を取り出すことが望ましいでしょう。
なお取り外す際は水が漏れてしまうため、バケツや桶などを用意しておくと安心です。Sトラップにはナットが取り付けられているので、順に取り外してから落下物を取り出してください。
まとめ
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本記事では排水口に物を落としたときの対処法と放置した場合の症状や懸念点、やってはいけない行動についてご紹介しました。
排水口に物を落としたときは、できるだけ早いうちに止水し、取り出すことが大切です。止水をせずにそのまま落下物を流してしまうと、排水管に流れ落ち、最悪の場合は排水管を塞ぐ可能性があります。
排水口や排水管の使い方にはできるだけ気を配りながら、毎日の生活を維持するよう心がけるのが望ましいでしょう。